私が小学校の高学年の頃はまでよく通っていた駄菓子屋さんはかなり高齢のお婆ちゃんがお店に出ていて、私は毎日って言う程、通っていました。駄菓子を食べたいのもありましたが、ポタポタ焼きのお婆さんのようなお婆ちゃんが大好きで昔のはなしなんかも教えてくれました。ある日、いつものようにお店に行くと小学校の低学年くらいの男の子の二人組みが小さなお菓子をポケットに入れそのまま店を出て行ってしまいました。要するに万引きです。私がすかさず「お婆ちゃん、さっきの子達・・・。」って言うと、おばあちゃんは「うん、わかってるんよぉ。お婆ちゃんわかってるんよ、でも、言うたらあの子ら来てくれへんようになったらお婆ちゃん淋しいねん。あんな事するのはいいことではないけど、お婆ちゃんがだまってても、あの子ら大きくなったらちゃんとわかってくれるんやで。」って淋しそうに言ってたお婆ちゃんの顔が20年以上経つ今でも忘れる事が出来ません。あんなお婆ちゃんもういないのかな?