ずいぶんと昔、まだ10円が大金だった頃、キャラメルの箱の上ぶたにもうひとつ小さな箱が付いていて、その中におもちゃのおまけが付いていた。キャラメルも夢のような味だったけど、そのおもちゃを集めるのが楽しくて10円玉を握り締めて駄菓子屋さんに夢中で走った思い出がある。当たりが出たらもう一個もらえるとか、野球選手やお相撲さん、時代劇俳優さんのカードが入っている菓子も人気があった。あの頃の駄菓子屋さんには10円玉で買える夢があった。それだけで子供心にすごく充実していたように思う。今時の子供たちに駄菓子屋さんの夢を教えてやりたいと本心思う。だって子供心の本質は今も昔も変わらないと思うから。